水を抜く前に、新しい水を用意する
バケツへ排水してから水道をひねると、冷たい水しか出ないことに気づいて焦ります。その間に水槽の水位は低いままになり、機器の扱いも慌ただしくなります。先に交換する水量を決め、飼育専用の清潔な容器へ新しい水を準備しておくと、温度確認を落ち着いて行えます。
冬だからと全ての水槽で換水をやめるわけではありません。加温して魚が食べている水槽と、屋外で低水温のまま越冬するメダカでは管理が違います。この記事は主に室内の加温水槽向けです。交換量と頻度は、給餌量、水質、飼育数、立ち上げからの期間に合わせて決めます。
使う容器には洗剤や食品の油分が残っていないことも確認します。道具を途中で探さず済むように、水温計、カルキ抜き、計量器、排水道具、床を拭く物まで揃えてから始めてください。

冷たい水で何℃下がる? 混合の計算は目安として使う
たとえば実水量45Lの水槽から15Lを抜き、残る30Lが26℃、新しい15Lが10℃だったとします。熱の出入りを無視した単純計算は「(30×26+15×10)÷45」で約20.7℃。少し足すつもりでも、交換割合が大きければ温度差は無視できません。
この計算は実際の魚への影響を予測する式ではありません。ガラスや底床、室温、注ぐ速さ、水流でも温度は変わります。何℃差までならどの魚も安全、と判断するために使わず、新しい水を事前に合わせる必要性を考える目安にしてください。
常設用と換水用を分け、測り方で選ぶ

室内水槽の常設用なら、吸盤式のGEXクリスタル水温計SS、磁石式の水作マグテンプM、水中センサー式のテトラWD-1を比較します。小型水槽の省スペースならSS、吸盤が外れることに悩むならマグテンプ、数字を読みたいならWD-1と、選ぶ理由を分けてください。
容器へ入れた直後の数字で決めず、水をよく混ぜて表示が落ち着いてから確認します。一つの水温計で両方を測る場合も、移動後の反応を待ちます。二つの水温計を使うなら、普段から同じ水でどの程度の差が出るかを見ておくと、突然の故障と勘違いしにくくなります。
換水用の容器は別に考えます。水中センサー式なら表示本体を濡らさず、センサーを固定して測ります。吸盤式は固定できる容器か確認してください。GEXの浮くタイプは屋外の鉢向けで、バケツでの温度合わせという補助用途もありますが、室内の常設用として優先するものではありません。どの方式も表示が落ち着くまで待ち、仕様上の誤差を考慮します。
参照:メーカー公式解説
参照:メーカー公式解説
お湯は水槽へ直入れせず、別容器で調整する
熱いお湯を水槽へ足して、冷えた分を帳消しにするのは避けます。混ざる前に局所的な高温へ触れるおそれがあり、水槽内の温度を均一に管理できません。適切な水を別容器で準備し、温度と塩素処理を確認してから注水します。給湯設備由来の水を使う場合は、水質や設備の条件も確認してください。
水槽用ヒーターをバケツに放り込む方法も、機種が認めていない用途なら使えません。最低水位、固定方法、周囲との距離を満たせない容器では危険です。換水用の水を加温したい場合でも、機器の説明書で用途と容器の条件を確認し、禁止されている使い方をしないでください。
カルキ抜きは温度が合っていることとは別の作業です。製品の使用量と対象水量をラベルで確かめます。少量の水換えほど、キャップの目分量ではなく計量できる道具を用意すると再現しやすくなります。
電源を切って冷却してから、決めた量を抜く

水へ手を入れる前に機器の電源を切り、ヒーターは説明書で指定された時間だけ冷却します。先に水を抜いてヒーターが空気中へ出てから電源を切るのでは順序が逆です。安全装置の有無にかかわらず、この段取りを習慣にしてください。
プロホースを使うなら水槽の高さと排水落差を確認します。Sは高さ30cmまで、Mは36cmまでが選択の入口です。ソイルでは表面の汚れを中心に吸い、底床掃除が終わらないからと予定量以上の水を抜き続けません。作業を区画に分けて次回へ回す方法もあります。
注水後は水位だけでなく、再始動と水温まで見る
新しい水は底床へ勢いよく当てず、受け皿などで流れを弱めて注ぎます。注水中も魚の様子を見て、作業前後の水温を記録します。「手早く済ませたい」ことと、一度に大量の水を流し込むことは同じではありません。
指定水位へ戻し、ヒーターとセンサーが正しく水へ入っていることを確認して、各機器の手順に従って再通電します。フィルターの排水が戻ったか、ホースが外れていないか、しばらくして水温が落ち着いたかまで見届けて完了です。換水日、量、前後の温度を残せば、次回の準備も短くできます。
